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ホンダの創業期のことからいろいろ   雑感

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★昨日、ネットを見ていたらこんな『ホンダの記事』に出会った。『1955年に、ホンダは倒産する』と言われたそうである。
その記事の概要である。
 本田が浜松に本田技研工業を創業したのが1948年、それから7年後の1955年に最初の危機が訪れることになります。1955年前後の二輪車が絶不調だった時、この時期にホンダは倒産するとまで言われていました。
 1950年代、浜松には大量の二輪車メーカーが存在していて、1953年の1年間だけで113社も二輪車に新規参入しています。この時代に一般の人たちが手軽に移動する手段としてヒットしたのが自転車から派生した二輪車でした。 ホンダはあくまで200社を超える二輪車メーカー(1954年時点)のうちの1社に過ぎなかった のです。

  その当時は日本には200社を超える二輪メーカーが存在していて、 ホンダさんもこんな自転車付きのエンジンからのスタートだったようである。
  

  そして、本田技研工業として創立したのは1948年のようである。

 

 それがどんな理由でそうなったのかは解らぬが、 1955年には倒産の危機に直面したようなのである。


★川崎航空機は戦後軍事産業であったということから一時川崎機械工業などと言う会社になっていて、播州滝野に疎開工場があり『歯車生産』などやっていたようで、その当時にホンダさんとも取引があったとか聞いている。 私が川崎航空機に入社したのは1957年(昭和32年)なのだが、その時期には明石工場に『ホンダのバイク』が何台かあって、それは『ホンダさんが苦しい時期に現物支払いだった』というのである。ホントかな? と思っていたのだが、この記事を見て、そんな入社時代のことを思い出すのである。

★200社以上もあった二輪車メーカーはどうなったのであろうか? そんな中にはまだ三菱・富士重・トーハツ・BSなどの大メーカーも、 メグロやメイハツ・なども未だ残っていたのだが、 浜松のホンダ・スズキ・ヤマハの3社、特にホンダ独特の二輪事業展開にツイて行けずにみんな脱落してしまったのである。
カワサキが二輪車事業に進出するために、明石工場内に二輪車一貫生産工場を作ったのはもっと後の1960年(昭和35年)のことなのだが、 当時はホンダさんは既に『スーパー・カブ』の大ヒットで盤石で文字通りのトップメーカーになっていたのである。 そんな二輪業界に入っていったカワサキは当時は国内市場だけだったし、最初に出した125㏄B7の車体欠陥などで事業経営は大変だったのだが、各大企業が撤退していく中で、何とか『浜松3社』と共に1社だけ残れたのは
端的に言うと、末端の営業を『川崎航空機の人がやらなかったこと』が『カワサキだけが残った原因』と私の課長昇格論文に書いたのだが、それは間違いないと今でもそう思っているのである。
創成期のカワサキは確かに製品開発面では結構『いい機種』が出たので、そう言う製品面での優位性もあったとは思うが、末端の営業を国内市場では『メイハツとメグロの人たち』がやってくれたし、海外の特にアメリカ市場では徹底した現地主義で、販社を引っ張ったのは、『二輪に詳しいアメリカ人』だったのである。

★たまたまだが、私はそんなカワサキの創生期の末端の営業の現場に身を置くことになって、『末端の営業』なるものの実態を観てきたのだが、これはなかなか複雑で、理屈でないようなところもあるし、学歴などは役に立たぬし『独特のカン』みたいなのが優先する世界なのである。これは末端の現場の経験で身に付くものだから、そんな経験のない『メーカーの人たち』ではムツカシイのかなと思っているのである。
そんなことから、三菱や富士重という大企業も撤退する中で、独りカワサキだけが浜松3社と共に残った理由は末端の営業を『川崎航空機の人がやらなかったこと』だと思ったのである。

★ 今日はこんなニュースが流れた。  佐川急便が小型電気自動車の分野に進出するというのである。

 

二輪車、特に大型二輪車については『エンジンの性能』の占める分野が大きいのだが、今後二輪車のエンジンはどうなっていくのだろうか?カワサキが二輪事業に進出したのも、明石工場が戦前、航空機のエンジン工場であったことから、『エンジンの専門家』は沢山いて、伝統的にカワサキはエンジン特性に重きを置いて今までやってきたし、『エンジン性能がカワサキの売り』の一つであることは間違いない。
二輪車のエンジンが『電動』になってしまったら、二輪車の面白みはなくなるようにも思うのだが、今後の二輪車はどうなっていくのだろう?

世の中はどんどん変わるし、それに伴って、事業形態も変わって行く。今年10月にはカワサキも『カワサキモータース』という社名で独立するようだが、果たして、どんな展開になっていくのだろうか?

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