★つい 何日か前だが、北海道で民間のロボット実験が失敗したというニュースが流れた。
どんな人がやってるのだろう? と思ったらあの『ホリエモン』がやってるのである。
『ホリエモン』が有名になった時、毎日のように『記者会見』でホリエモンが発した言葉が『想定内』で、その年の流行語大賞などを受賞したのを覚えておられたるだろうか?
そんなこともあってか、このニュースには『想定内? ホリエモンのロケット「失敗しちゃた」』と表現されている。
当時私は、そんなホリエモンのファンになったのだが、いまでも私は『ホリエモン』が好きである。
★ファンになった理由は『想定内』とアレだけ言い切れるのは、間違いなく『仮説』を立てての発想だから、この人は『マーケッテングのプロだな』と思ったからである。
流通業とは「自分の仮説の正当性を問うビジネスである。」
消費者の変化の本質を掴み、変化をどう自己の対策に置き換えるかと言うことが問われている。
と言われたのは、服部吉伸先生なのだが、当時、流通業のトップであった私は『まさにその通りだ』と思ったのである。
世の中の『通常の思考法』は、大体の方が以下のような『まともな発想』をされるのが普通で、こちらの方が多数派であることは間違いないのである。
特に日本人は『マーケットマインド』のある方は、アメリカ人などに比べると非常に少ないと言っていい。
日本人が得意なのは『生産管理』などのような『原因のある問題』で、これらは原因の追究、把握、対策と言う思考ステップで課題の解決が出来るのである。
『通常の思考法』は次のようなものだと言われていて、これが日本人の多くの方が納得される方法だろう。
マーケッテングの分野などは『原因のない問題』で、創造性が問われる課題なのである。新しく創造するネットの仕組みなど、ブログ・ツイッター・Facebook・Instagram などみんなアメリカ発なのである。
これらの『問題の対策』は、どんどん仮説を立てて、それが正当かどうかを常にチェックしなければならない。ずっとそんな思考を続けていると、その仮説が『当たる』ようになってくるものなのである。
服部先生は、流通業を『まさに仮説の正当性を問うビジネス』と表現されていて、マーケッテングとはそんな発想でないと、『ホントでない』と指摘されているのである。
このような『仮説思考』を 100%肯定していた私なので、連日『想定内です』を連発する『ホリエモン』を特別な目で追っかけていたのである。
そんな『ホリエモン』だったが、『ライブドアがどうなるか?』という自らの会社の方向についての仮説については読み切れずに『想定外』の なぜあんな『実刑』という結果にになったのか?
粉飾決算などというのなら、もっと『大規模な東芝など』はもっと厳しく処罰されるべきだと思うのだが、あの事件はホリエモンにとっても『想定外』の出来事だったと思うのである。
『ホリエが法律違反してたことは事実でしょう。でもそれで警察が動いたのは異例です。』という解説があったが、誰かに『はめられた』のかも知れない。
今は完全に復活しているのは、『ホリエモンの実力』だと思う。
★ちょっと脱線したが、
『Yahoo の意識調査』など、私は非常に興味があってよく見るのだが、私の場合は『市場調査の結果を観る前』に、『こんな結果になっている筈だ』という私自身の仮説があって、それが当たっているかどうかが、関心事なのである。
現役時代もよく『市場調査』を実施したが、これは自らが実行した施策の結果が『思惑通りになっているかどうか』のチェック手段であって、その『市場調査であとの動き方を決める』などというのとは全く異なるアプローチだったのである。
『必要な情報を予想してから集めよう(調べる量が少なくてすむ)』とあるが全くその通りで、300も集めたら『ほぼ間違いのない傾向が現われる』のである。
最近あった『ポーランド戦のパス回しの評価』は、当初は『評価しない』がちょっと上回るかなという私の仮説だったのだが、
その通り、わずかだが、『評価しない』が上回っていたのだが、
その後、連日いろいろな人が、その戦術論としての正当性を解説しだすと、それは逆転して『評価する』が56.8%に増えている。
この辺りも『予想通りの動き』なのである。
★ 今日取り上げた問題は、ひょっとしたら『よくお解りにならなかった』かも知れない。
『いや、めちゃオモシロかった』と言われる方が若しおられたら、
その方は間違いなく『マーケットマインド』をお持ちの方なのだろう。
私はこんな『仮説や想定内』という 仮説思考に拘ってずっと生きてきたのである。