★名刺がなくなって発注した。
名刺がこんなに高いとは思ってはいなかった。
現役のころは、誰かに頼んだら直ぐ新しいのがきたし、人事異動があったら頼みもしないのに、名刺が出来てきたりして、名刺に金を払っていたような感覚がないのである。
この2年半、NPO The Good Times の理事長という肩書が出来て、結構エラそうな肩書だが、名刺を注文するのも、その支払い手続きをするのもみんな自分なのである。
給料はないし、部下はいないし、名前だけがカッコいい『理事長』である。 理事さんたちの名刺を作ってあげる手続きをするのも私だから、まあ言えば事務職みたいな理事長なのである。
でも、名刺は結構役に立つと、何となく最近は思って、こんなに発注しているのだが・・・・
★川崎重工業にいた現役のころは、
いろんなことをやっていろんな肩書を貰ったが、みんな人が勝手にそんな名前の付く職位に選んでくれて、それを務めただけの話である。
いろんな肩書の中で、懐かしく思う肩書も幾つかはあるが、過ぎてしまえば、肩書がなくなってしまえば、それはなんだったのだろうと思うのである。
経験した肩書がいっぱいあるのは、生きた時代がよかったのと、二輪事業という世界に販売網展開の事業だったので、『社長』と言っても創成期は『係長の社長』も珍しくはなかったのである。
更に私の場合、いっぱい肩書を頂いたが、それに見合う給与が付いてきたことは殆どない。『課長の給与の常務』だったリしたのである。
収入とは関係のない『肩書』だが、『権限』だけは付いてきたので、若いころから上から指示されることなく、好きなように『経営』をやらせていただいた。
名刺に書かれた肩書だけは、若いころから結構カッコよかったので、それに見合う収入がなくても、名刺の肩書きの心地よさは何となく『麻薬のような感じ』はあったのかも知れない。
そんな風には想いもしたが、名刺の肩書よりは、ホントはバックの『川崎重工業』に重みがあったのだと思う。
それは最後に北海道川重建機の社長をしたときに、それを感じたのである。
北海道川重建機という地元では優良企業の社長というよりも、『川崎重工業』出身の『社長』というのが一般の評価であったように思う。
何だかんだと言っても、『上場優良企業』というのは単なる名刺の肩書以上のモノがあるのだと思った。
★定年退職して、名刺を持たない期間が5年以上も続いたかなと思う。
別に名刺などなくても何とも思わなかったのだが、
2年半前からNPO法人を立ち上げて
いまはNPO法人 The Good Times の事務員兼務で、無給のボランテイア、大した権限もないし、部下もいないのだが、『理事長の名刺』は結構役に立っているようにも思う。
別に、有名なNPO法人でもないし、その名前を知らなくて当然で、川崎重工とは全然違うので、『理事長』だけが頼りみたいなものである。
ホントのところは、どうか解らない。
相手の人は、どう思っているのだろうか?
ただ自分では、初対面の方が多いので、最初の挨拶の段階での、名刺交換は日本式の話の入り方として都合がいい。
ものの10分も話したら、何とか当方のぺースでの話の展開は出来るのだが、
最初の5分間は名刺の効用は大きいし、理事長ということで、何となく聞いていただける方もおられるように思うのである。
そんなことで、昨今は、『理事長の名刺とその肩書』には、お世話になっていると思っている。
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