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カワサキオートバイ販売出向の10年間  その 6

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★ このカワ販出向中の10年間、個人的にもいろいろなことがあったが、 子どもたちはまだ小学生時代なのである。 この間の住所は 明石ー仙台ー高槻ー三木 と移っている。  何と言っても『三木に土地を買って家を建てた』というのが、個人的には最も大きな出来事だっただろう。 当時、誰しもが自分の土地を買って家を建てようという機運にあった世の中であったことは間違いない。 ただ私の場合は、仙台から明石に出張しているときに突如話が出て、 出張中に独断で決めてしまっているのである。 なぜそうなったのか? 大体のことは覚えているが、当時の日記を読み返してみた。
 昭和45年(1970)6月12日に、かって広告宣伝課時代に付き合いのあった田中さんが大和ハウスに移っていて『廣野にいい土地があるから』というのである。 翌日には現地を見て『6月14日には予約書にサイン』をしている。
『土地という大きな買い物なのにあまりにも簡単に決め過ぎるきらいがある』と日記には書いているがその通りなのである。

★ 大体、何でもこんな調子で『決断は早い』 『いいと思ったこと』は直ぐ決めてしまう。
 それは『人を信じる』というのがその根底にある。 田中さんは広告宣伝課時代には印刷屋さんに勤めていたのだが『いい奴』だった。 大和ハウスに転勤して三木に開拓中の土地を川重の明石工場人たちに売り込んでいるのだが、なかなか決まらないという。そこに私が出張で戻ってきたものだから『いい土地だから買ってくれ』というのである。 現地を見たら、廣野ゴルフ倶楽部の前の広大な土地なのだが、まだ造成中で土地の地肌だけが見えるだけで、家の場所さえ解らなかったのだが、細部は全て田中さんに任して『サインした』のである。
『信じる者』と書いて『儲かる』という。『信じる者』は『儲かるように出来ている』と何となくそう信じている。
 当時直接担当した『大阪の特約店制』なども25店の販売店を信じて、 500店の自転車屋さんを切ってしまったのである。

★ いま住んでいる三木はこんな立地なのである。 今は周辺も開拓されているのだが、 当時は明石からはずっと奥の田舎だったのである。
 
  三木に住んでもう50年近くになるのだが『よかった』と思っている。  当時の給料や物価は年々20%以上も上昇している時代で、   三木の土地は75坪を280万円で買ったのだが、 土地も給料もどんどん上がって実際に家を建てた4年後の1973年の春ごろには、 私の給料も土地の値段も2倍ぐらいになっていたのである。
 そんな私の『やり方』を見て周囲の人は、 『そんなになることを読んでいたのか?』と言われるのだが、 そんなことはなくて、ただ『田中さんの言うこと』を『信じた』だけなのである。

★ホントに『人を信じる』のである。 大阪・京都・名古屋の3地区でスタートしたカワサキの特約店制なのだが、 京都の所長をしていたのが『藤田孝昭』くんで、 彼は川崎航空機入社の同期で野球部で私と三遊間を組み、1・2番を打った球友でもある。 京都営業所を任すときに『すべて自由にやれ』と言ったこともあったのだが、突出して『徹底的に進めた』のが『京都営業所』なのである。当時の京都営業所はオモシロいメンバーが揃っていて、久後淳一郎・関初太郎・柏原久・吉川健一など今でもお付き合いのある人たちがいたのだが、京都府は京都市内の9店と宇治カワサキの10店だけに絞ってのスタートだったのである。
ホントに10店だけで大丈夫かなと思ったが、当時の京都営業所の経営実績は抜群だったのである。  『信じる者』というのは本当に『儲かる』のである。
 これは吉田純一さんの受賞のお祝いに集まったメンバーだが、 右から二人目が『藤田孝昭』くんである。
 
  このメンバーもそうだが、お付き合いのあった方、 みんな立派になられるのである。
   これは 会が始まる前だが、 藤田くんもいるし、一番右が柏原久くんである。 明石カワサキも和歌山の阿部ちゃんもいる。 みんな当時の仲間たちである。
 一番左は村島政彦さんなのだが、昨日はFacebookのこの写真に、当時の出会いのコメントなど頂いたのである。
 
 
 同じ会だが、受賞者の吉田純ちゃんを囲んで一番右が関初太郎くんである。
 


★ 『カワサキ特約店制』に没頭していた1970年代後半だが、 それから50年近く経つた今も、Facebookなどでは毎日のように繋がっているのは、
 みんな『信じ会えた仲間たち』だったからだと思う。 いまお会いしても昔と同じように話ができる。
 人生、長く生きてきたが『人を信じて』生きていると 本当に『いいことばかり』なのである。 そういう意味では『バカみたいな性善説者』で、 世の中でお付き合いした人たちは、みんな『いい人ばかりだ』と信じて生きてきたし、 今後も間違いなく『そう生きる』と思っている。

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