★今回は15年ぶりのアメリカである。
今までは、会社の仕事で、何度来たのか解らないほど来たことのあるアメリカなのだが、
今回ほど、英語が『解らない』と思ったことはない。
アメリカに来ると、英語で話すのは当然,まず入国手続き、これは至極順調だった。
待ってる間、ほかの人たちは時間が掛かるし、指紋や写真は写されるし、大変だなと思っていた。
ところがこれはまったく順調で、型どおりの滞在期間、場所、目的など一通り聞かれたがすべてスムースに答えた。Kawasaki Z1 40周年のReunionの印象がよかったのか、みんながやられる指紋も写真もなしに通ってしまったのである。
英語も通じるし、言ってる事もよく分かったと気をよくしていたのは、ここまで。
今回のアメリカ滞在時の英語会話の内容が多岐に渉ることもあって、さっぱり聞き取れないのである。
従来のような仕事の話なら、大体推量も出来るし、会話の範囲が限定されるので、ヒヤリングも大したことではないのだが、今回の会話にはまったく参ってしまったのである。
喋ることは出来ても、会話は相手がいるのだから相手が何を言ってるのか解らないと、こちらは喋ることが出来ない、会話にならないのである。
特に初対面の人との会話は大変だった。
半ば公式の会合が終わって、これで難しい英語を聞かなくていい。
これからはプライベートの気楽な日常生活だと思っていた。
確かに、その通りなのだが、その英語がまた解らないのである。
孫たちのサッカーの試合や練習にはよく出かけた。
コーチが言っていることがさっぱり聞き取れない。
短い言葉で、サッカーのことしか言っていないのに、何を言ってるのか解らない。
練習が終わって高校生たちの話す英語は、英語かどうかも解らないほど解らない。
孫の末っ子は小学生6年生でキーパーだから、全軍に指示を出してしょっちゅう喋っているのだが、それが解らないのである。
家に帰ってから、何を言っているのか聞いてみた。
『Cover the middle』 真ん中をカバーせよ。
『Presure the boall』 ボールに寄せろ。
これくらいなことしか言っていないのだが、残念ながら現場では解らなかった。
車に乗ってると、カーナビの英語が聞き取れない。
こんなのみんな慣れだとは思うが、今回の滞在期間ではどうにもならないので、諦めることにした。
『英会話は、喋るよりは間違いなくヒヤリング』だと、改めて実感した。