★私は元来、法律などは苦手だし、興味もないし、全く解っていないのだが、『保証人などにはなるなよ』と一般的によく言われていることぐらいは承知している。
ところで昨日孫から、就職するに当たり『保証人になって欲しいので、印鑑証明をとってくれますか?』という依頼があったのである。
この『保証人になる』ことにいささかの問題もないのだが、会社に入るのに『保証人が要ったのか?』と思ったし、『私の現役時代の保証人は一体誰だったのだろう?』と思ったりしたのである。
そんなことで、昨日は市役所に『印鑑証明』を貰いに行ったのだが、『印鑑証明』など最近は貰ったこともないので、実印だけ持って出掛けたら、『印鑑登録証』なるカードが要ると仰るのである。そんなものがあることは忘れてしまっていたし、もう一度家まで戻って探すのも大変だし、『再発行するには?』と聞いたら『300円が必要です』と仰るので、新しく再発行してもらって『印鑑証明1通300円』と合わせて600円払ってもらってきた。
家に戻って『印鑑登録証』なるものを探してみたら確かにあったので、それは廃棄することにしたのである。
★ところで入社の保証人だが、そんな制度が日本で普通に存在するのか? と閑に任せてネットで調べてみたら、日本の場合は「一般的」なようなのだが、これもどうやら「日本独特のシステム」のようで、あまり評価はよろしくないのである。
昨今の外国人を雇用する場合には、この『保証人制度』が邪魔をすることもあるようなのである。
こんなサイトも出てきたので、いろいろ読んでみると、親がなるのが普通だが、海外在住者の場合は、それもムツカシイとか。
孫の場合は大学の保証人も私がなっているのは、ひょっとしたら両親は海外なので、両親はなれないのかも知れない。
https://shukatsu-mirai.com/archives/45266
そんなことには関係なく、大学の保証人は娘に『頼まれたから』保証人になったのだと思う。
★ 日本の場合は、このような保証人制度が『一般的』なようだが、世の中の殆どの問題に『自己責任』という姿勢が抜け落ちていて、すべてが『誰か他人に』その責任を押し付ける風潮があるようで、そんな風潮は必ずしも『いいとは言えない』と私は思っているのである。
極端に言えば、日本では道のガードレールなども、道の至る所にあるのだが、クルマの先進国アメリカでは、ガードレールを見ることはムツカシイ。山道などのクルマの少ないところは、ガードレールなど見られないのはびっくりした。税金でガードレール代を負担させるよりは、夫々『自己責任』で注意すべきだというのだろう。
役所などの対応なども、役所は役所で、市民は市民でみんな他人にその責任を押し付ける対応になっていて、そのための税金の負担が結構多いように思うのだが、そんなところまでは考えないのである。
この会社の保証人制度も、会社の『自己責任』をどう考えているのか? 新入社員はちゃんと会社の就職試験を受けて入社していて、選んだのは会社で、保証人が頼んだわけではない。
入社するにはいろんな試験を受けたり、面接をして会社が『この人はイイ』という判断で入社を決めたはずである。その就職者が仮に問題であったとすれば、その会社が『人を見る目がなかった』という自己責任ではないのかな、と思ってしまうのである。
私が『保証人』として実印を捺印する文書の文面は以下の通りなのである。
『この度、内定者が貴社に採用されるにあたり、私は身元保証人として諸規則を遵守し、誠実に勤務させることを保証いたします。つきましては、本人が諸規則を遵守せず、若しくは規則を乱し、故意または過失により貴社に金銭上はもちろん業務上信用上損害を被らしめた時は、本人にその責任を取らせると共に、身元保証人として本人と連帯し誠実に賠償の責任を負うことを誓約いたします。また、本人が職務、職位、勤務地を変更し、または退職後に発覚した場合であっても、同様に責任を負うものとします。・・・・
本保証期間は本保証書提出日より5 年間とします。期間満了時も本人が勤務を継続している時は、期間満了の際改めて本書を差し入れるものとします。』
期間は5年間とある。5年が来たら再発行するのだという。ホントかなと思う。今年86歳になる私が、5年後まで『生きている』というう保証はないので、極めて『頼りない保証人』なのだが、会社としては兎に角『形だけは整えよう』とするのだろうか?
例えば、会社の金を『使いこんだ場合』は、その賠償の責任を負うということのようだが、昨今の会社の使い込みの金額は、『億の単位』の場合が多いのだが、そんな額になるまで『気付かなかった』会社側の『管理体制の甘さ』などにはどのように思っているのかな?と思ってしまうのである。
★日本の企業も『外人労働者』を雇わないとやっていけないような世の中になりつつある現代で、こんな保証人制度に拘っていたのでは、企業自体もやっていけないのではなかろうか?
そんな時代だから、国もいろいろ動いている時代なのだから、日本ももうそろそろ『自己責任という発想』に転換していくべき時代だと思っている。
そんな私見とは別に、孫の保証人には『無条件で捺印』しようと思っている。大丈夫『ちゃんと育っている』という確信を持っているのである。