★ 三木綜合防災公園の競技場で連日行われていた、Governor Cup Hyougo U-18 2018 サッカー の試合を3日間続けて観てきた。
生で見るサッカーも久しぶりだし、どこを応援するでもなくまさに客観的に冷静に観れたサッカー観戦でU-18の高校生レベルのサッカーだったが、 ドイツ・イタリヤ・青森山田などやってきたチームはなかなかの強豪チームだし、迎え撃った兵庫勢もヴィッセル神戸U-18・兵庫選抜・西宮選抜 この6チームでの熱戦が続いたのである。
全てのチームを見ての私なりの感想だが、やはり優勝したドイツチームは一つアタマを出していたように思うし、ヴィッセル神戸からも、兵庫選抜からも3点を取ったその攻撃力はすさまじいものだった。
このドイツと0-0で引き分けた青森山田は、結果としては5位にはなったが、チームとしては非常に纏まっていて、今回のベスト3を私なりにあげるなら、ドイツ・ヴィッセル神戸・青森山田の3チームではなかったかなと思うのである。
日本のチームはいずれもテクニックは持っているのだが、ドイツやイタリヤの厳しい当たりにあった時にはそれが必ずしも通用してなかったのではなかろうか。あたりの激しさ、走りや瞬間的な速さ、当たられても倒れない強さなどは、ヨーロッパチームは流石だなと思った。体格的にはどうしても劣るのは仕方がないのだが、そんな世界と戦う意味では、サッカーの格闘技的要素について、考える必要があるのだろう。
アメリカで孫たちもサッカーをしているのだが、大きいアメリカ人の中に伍して戦うには、体力が大きな要素になるのだが、孫の次男門野真也は決して大きくはないのだが、体力だけはアメリカ人を凌駕するものを努力で身に付けているのだが、日本ではなかなかそんな環境の中でプレーする機会が少ないのが問題なのだと思う。
これはアメリカ人のチームメートも一目置くも『下半身』なのである。
ちょっと短足なこともあるのだろうが、孫が倒れるシーンはあまり見たことがないのである。今回の試合を観てドイツやイタリヤに比べて倒れるのは日本の選手ばかりだという印象を受けたのである。特にドイツは競り合った時にホントに倒れなくて、そこから切り抜けて、それが結果的に得点に結びついているのである。
『走る』という単純なことで目についたのはドイツと青森山田だった。青森山田が西宮選抜を5-0と圧倒したのはその『走り』だったような気がする。日本のサッカーはどちらかというと技術的な面を強調する『パスサッカー』が基調のような気がするが、格闘技の要素や走り瞬発力などが課題かなと思ったりした。
★今回参加した青森山田とヴィッセル神戸のメンバーたちの中にはU-15,16,17の日本代表選手も入っていてそこそこのレベルなのだと思う。
イタリヤチームはイタリヤ代表が顔を揃えている。
そんなイタリヤチームに西宮選抜は1-0で勝っているから、日本の実力もそこそこなのである。
★このブログは、アメリカにいる U-18世代の孫の末弟、門野哲也を意識して書いている。
なぜか世界のサッカーのことは何でも知ってる『もの知り』だから、こんな資料も役に立つかも知れないのである。
今は カリフォルニアのStrikers FC というアメリカの公認アカデミーチームでプレイしている。
3年ほど前未だ中学生のころ、日本に遊びに来た時に、ヴィッセル神戸のU-18のチームの練習に、門野真也も哲也も参加したことがあるので、どれくらいのレベルなのかは解っている筈なのである。
その時には高校生のキーパーに伍して『負けてはいなかった』と思うので、結構二人ともいい線を行っているのである。
未だ高校生だが、年内には大学の推薦が決まるかもしれぬし、次男の方はBerkeley に進学して今年は4回生、年末にはもう卒業で、アメリカでプロを目指すとか言ってるが果たしてどうなることか?
毎年卒業していく学校のチームと違って、プロの世界はまた格別だと思うのだが、アメリカで育つと二人とも、アメリカ人のような発想になってしまっているのである。
ただ、アメリカの場合は、勉強もしないと大学は卒業できないから、単なる『サッカー馬鹿』ではなくて、サッカーができる時期はサッカーをして、そのあとはまた『自分のやりたいこと』が選べる世界なのがいい。その時には『日本語も書けて喋れる』ことは大いにプラスになるはずなのである。アメリカの場合は就活などはないし、履歴書にいっぱいいろんなことが書ける経験の数と質が就職に繋がる世界なのである。
★今回の Governor Cup Hyougo U-18 2018 も、『若し孫たちが出ていたら、どうだろうな?』と思いながら観ていたのだが、『おじん馬鹿』を差し引いても、二人とも十分通用するレベルにあるなと思いながら観ていたのである。
日本の選手たちは年に何回かしか世界の選手たちとは戦えないのだが、アメリカのBerkeleyのチームなど見ていると、アメリカの大学のチームなのにアメリカ人は勿論、メキシコ・ドイツ・フランス・インド・日本人とチーム自体が世界の人たちで構成されていて、20数人しかいないのだが、推薦されない限りチームに入ることもできないのである。
授業料は免除ではなくて授業料や生活費が支払える額をチームから個人に支給されていて、それが一律ではなく活躍の度合いによって額が変わるという学生でありながらプロのような学生生活だし、大学卒業は単位が取れないとダメというなかなか厳しい世界なのである。
そんなアメリカ社会に比べると、日本はまた一種独特のシステムで、ヴィッセル神戸のU18のチームにいても、プロになれるのはごく数人だし、学校のチームも名門は100人もいる半分は応援団のようなチーム構成だが、アメリカの公認アカデミーチームは1チーム15人ぐらいまでで、そこに入ること自体がムツカシイし、大学チームも推薦者以外は取らないのである。
Governor Cup Hyougo U-18 2018 というシステム自体が、このような機会を造らないと『世界に通用する選手が育たない』ところに問題があるように思う。スポーツはいろんなレベルで『楽しむレベル』があることも必要で、そういう意味では、アメリカのシステムはよくできていると思うのである。