★新聞・テレビ… 「メディア」の予想は何故ハズレっぱなしなのか? という京都大学霊長類研究所教授・正高信男さんの話が産経新聞に載っていて、非常に興味を持って読ましていただいた。
その冒頭、このようなことから始まっている。
『集団内の結びつきを保つために集団外の人間を排斥する心理がわれわれには生来、備わっており、・・・・・昨年、世界を驚かせた出来事を振り返るとまさに、グローバリゼーションの波がナショナリズムの風潮に拍車をかける事例が次々と起きていたことに気がつく。英国の国民投票ではEU離脱が選択され、米大統領選ではドナルド・トランプ氏が勝利した。いずれも、よそ者を排斥する心理が強く出た現象である。』
と述べられている。
いま、いろいろやってるFacebook などネットの世界でも、トモダチの数としては1000を超えたりするのだが、『ホントに繋がってるトモダチ』の数はぐっと少なくなる。そういう意味では、Facebook の『いいね』の数なども、そんなに多くないほうが、むしろいいのかも知れない。
昨年のEU離脱や、トランプさんの問題なども昨年のメディアの予想は大方の予想がはずれっぱなしであった。
『そもそも予断に満ちた報道姿勢が目立ったと評しても差し支えないだろう。
「あのトランプ氏が選挙に勝つはずがない」「過半数の英国民がEU離脱に賛成するはずがない」と・・・・しかし、こうした主要メディアの論調からは、人間に対する基本的な理解が欠けているように思えてならない。・・・・多くの人と接触する機会が増えるほど、人間はむしろ自らの帰属意識と文化的アイデンティティーに目覚める生き物なのである。』
確かに、指摘されてみると、人生の長い部分を過ごした『川崎重工業』の人たちもそれなりの数にはなるのだが、『こころを通じ合えた仲間』となると圧倒的にそれ以外の人たちのほうが多いのである。
さらに、昨今はネット社会の時代で、簡単に『いろんな人たち』との出会いがあって、むしろそんな中に『こころを通じ合える仲間』を見つけることが出来るのは間違いない。その人たちとは、結構毎日のように『会話』らしきものもある状況なので、むしろ会社の職場よりは、『人の気持ち』は理解し合えるのかも知れない。
京都大学霊長類研究所教授・正高信男さんは、最後に 国連がそう遠くない将来に機能停止 するかもしれない。
人間の行動を把握できないメディアに存在意義はない と厳しく指摘して締めくくっているのである。
『現代は人類史上初めて、地球上で「いつでもどこでも誰とでも」人々がつながることができる通信技術が確立し、普及した時代である。・・・・国連がそう遠くない将来に機能停止に陥る事態すら考えられる状況が生まれてきているように思えてならない。人間の行動を把握できないメディアに存在意義はなく、人々からも見放されるだろう。昨年の苦い経験からなにがしかを学び、予断や自己正当化を乗り越えた姿勢が見えてくるのか、注目したい。』
同じような意味では、行政も大企業も、従来の発想から脱皮して、そこで働いている人たちも、時代とともにだんだんと変わっていることに気付かないと、メディアの二の舞になりかねないのではなかろうか?
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