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カワサキの二輪事業と私 ー1

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★ 昭和50年(1975)からの4年間は、カワサキの二輪事業の方針が大きく変わったその転換期であったと言っていい。

その年の10月、10年間の国内販社への出向が終わって、私は事業部の企画部企画課の筆頭課長として事業部に戻ったのである。

オイルショックの影響などもあって、それまで事業を引っ張ってきたアメリカ市場に陰りが見え始め、二輪事業の将来を考えるべく川重本社財務本部から堀川運平さんが単車の企画室長に赴任し、自ら旗を振られていた時期である。

端的に云って、それまでの浜脇洋二さんのKMC主体の二輪事業運営に疑問を持たれていたし、当時の吉田俊夫専務が直接二輪事業を担当してその長期計画の策定を試みられていた時期なのである。

 http://blog.goo.ne.jp/rfuruya1/e/5bc650a68e655a5e0a039eca9042c2fa

 

こんな時期に企画室企画部に戻ったのである。

当時の企画室は高橋宏部長のころでその下に何人かの課長がいたのだが、年次からいって私が企画方針などを纏めることになったのである。そのほかの課長には田崎雅元さん(後川重社長)などもいたのだが、当時はアメリカ市場のKMCとリンカーン工場を岩崎茂樹と一緒に担当していた。カワサキの二輪では有名な種子島経さんもKMCから戻って、ドイツへ出向するまで、この時は私の隣にいたのである。

 

この4年間の『事業部の方針決定』に私自身も企画と言う職務柄大きく関与したので、『自分史』の一部として纏めておきたいのである。私の手元にはこの4年間だけで、このような当時の資料がそのまま残っている。その中の一部を開示しながら当時のカワサキの動きを振り返ってみたい。

 

 

  

 

いつまで続くかは解らぬが、『自分史』として纏めてみたいので、ご興味のある方はご一読願いたいのである。

出来る限り当時の資料を忠実にお見せしたいと思う。

 

  ちなみにこの一冊は、それ以降私が整理している『カワサキの二輪事業』の資料の第1冊目なのである。

 1975年から始まって1998年の現役最後の年までの約30年間がここにある。

 

 

 

現役のころは、『会社の仕事』が私の人生の殆どだったので、これらの記録は『私の自分史』そのものなのである。

当時は未だパソコンもないし、73歳になるまではパソコンとも無縁だったので、手書きの自筆で書かれた資料が殆どなのである。

 

  

 

  これは私が『自分史』で纏めている、生まれてから今までの一覧表だが、今から書こうとしている40歳から67歳までの会社と私事が並んでいる。元データーは20歳の時から続いている日記帳からなので、日時などは間違いないのである。

ちなみに、三木の家を建てたのが40歳、三木市に転入したのが41歳の時である。

● 1976 KHI 企画に戻って一番最初に手掛けたのが、『東南アジアプロジェクト』  44歳

● 1979   国内カワ販再建  ハーレーのダンピング訴訟から国内体制の抜本的対応が行われた  47歳

● 1983   二輪事業部再建  HY戦争がアメリカまで飛び火してカワサキは二輪事業の存続も危ぶまれた  50歳

● 1987   SPA直入の建設    55歳

● 1989~1990年代  カワ販専務(高橋鐵郎社長)として国内市場を担当    57歳

 

波乱に満ちたカワサキの二輪事業の歴史なのだが、それも1976年から1986年の10年間で『事業再建期間』と言うか『事業体質の大転換期』が終わり、それ以降はカワサキの二輪事業は『安定期』に入ったと言っていいのである。

この激動の10年間の『真ん中』に座らされて、その対策と『新しい時代への仕組み構築』の起案を私は担当したのである。

当時の山田熙明川重副社長など当時の本社の方たちの指示で『国内カワ販再建』を担当し、同じ山田さんの指示で二輪事業の企画に戻ったのである。そして再建屋として単車に来られた大庭浩本部長の番頭役として、いろんなことを起案実行に移したのである。上司の高橋さんやKMCの社長をしていた田崎さんの協力、支援があって、二輪事業は安定したと言っていい。

1990年代は、間違いなく国内のいい時代であった。 目標の7万台も達成されたし、鈴鹿8耐も優勝した。いろんな施策もみんな当たって

Kawasaki.  Let the good times roll!の 基本コンセプトは国内市場で20年ぶりに復活し、高橋鐵郎本部長により、世界のカワサキのコンセプトとして展開されるようになったのである。

 

 

★今からどれくらいになるのかは、よく解らぬが、手元にある資料をご披露しながら、『カワサキの二輪事業の歴史』を出来る限り正確にご紹介したいと思っている。

ひいては、それは私の『自分史』でもあり、自分のためにも纏めておきたいと思っているのである。

 

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