★入学試験の季節である。
息子の方の孫が大学入試で、なんにも言って来ないので、どうなっているのかと思っていた。
息子や娘の入試の時も、その成否に不思議なほど関心がなくて、『何とかなるだろう』と思っていたし、
若し、『何とかならなくても』そんなことは『大したことでははない』とも思っていた。
人の進路はいろいろあって、大学でも入社でも、それによって『方向』が幾らか変わるかも知れぬが、
ちゃんと生きていれば、『ちゃんとなるものだ』と思っている。
『結婚』なども、『ご縁』とか『運命』がそうなっているのだと思う。
そんなこともあって、息子や娘の進路も殆ど構った事はない。
★そんな孫から、昨日電話があって、『通った』という。
『どこに?』と聞いたら、いろいろ幾つも言うのである。
『そんなに受けたのか?』と聞いたら、大体9校が平均で、自分は8校だから平均よりは少ないのだと言う。
昨日の段階で、私立校は第1志望が通ったのだが、国公立の発表が未だだから、それに通ったらどちらに行くか検討するのだと言う。
昨年のことを考えたら『贅沢』なことである。
高校は日大三校に行っていたので、日大に行けばそのまま行けたのに、他を受けてダメで一浪していたのである。
昨年受けてダメだったところを、幾つも通ったということは、それだけ1年の間に実力が付いたということなのだろう。
大体、大学に入ってしまえば勉強をしないのが普通だから、1年間確り勉強をしたことは、よかったのかも知れない。
★人間、そんな環境にならないと勉強しないものである。
自分のことで言うなら、運がよかったのか、通るような環境にあったのかは定かではないが、『試験』と言うもので落ちた経験はない。
大学も1校しか受けなかったし、受験勉強も、父が正月に亡くなって1月半ばから始めたので通る訳がナイと思っていたのに通ったのである。
大学を卒業するときに、先生に『なぜ通ったのか解らない』と言ったら、『君は県会議長が頼みに来た』などと言われるので、
『県会議長が頼みに来たらみんな通るのですか?』と聞いたら、『そんなことはないけど、当落線上ではね・・・』などと言われていた。
そんな時代だったのである。まあ運が良かったと思った方がいい。
そんな自分の人生で、勉強をした時期は、
小学校の時、戦時中だったが外地に居て空襲も、疎開もなかったから、ちゃんと勉強をした。
中学校も、神戸一中に何となく無試験で入れて貰って、父が『入れてやったのだからちゃんと勉強せ』ときつく言うものだから、この2年間は、猛烈に勉強した。
学年で50番以内を『特』と言っていたのだが、常に『特』だったし、10番以内にいたこともある。
学校で勉強したのはこの時期までで、中学3年は男女共学のいなって、高校は学区制で転校したら、レベルが全然違って、大学を含めて野球はしたけど勉強は一切していない。
だから、自分の学歴は『中学卒』だと思っている。
だから『大学卒』などという経歴には一切拘らずに、会社の仕事や人事などやってきた。
不思議なくらい『大学卒』より『高校卒』の人の方が実力が会ったような気がする。
商大なのに授業に出ないと単位の取れない『簿記』は取らずに卒業したが、
会社に入ってからは、結構勉強した方である。学問の知識も要るなと思った。
何故か?『他人が言っていること』が解らなかったからである。 『不勉強』はダメだなと、つくづくそう思った。
だから、そんな環境に置かれたら、人は勉強するものである。
孫も、1年浪人して、勉強する期間があってよかったなと、ホントにそう思っている。
去年そのまま通っていたら、その程度の力しかついていなかったはずである。
★人の進路は、運みたいなものである。
何が、よかったのか悪かったのかは、解らないのである。
置かれた環境の中で、最善を尽くしていれば、おのずから運は拓けるのではないかと思う。
息子の孫は鎌倉だが、
娘の孫たちはアメリカである。
そんな環境は、自分が背負った運なんだから、その中で頑張ればいいと思う。
鎌倉の孫は、何となく英語が好きでそんな方面を学びたいようなのだが、
アメリカの孫たちは、英語の社会の中に居るので小学校で英検2級を取ったりしていたが、それもまた環境なのである。
いずれにしても、人生の進路が決まっているわけではない。
自分で今歩いている道を、確りと歩けばいいのである。
★私自身、あと3日で79歳になる。
こんな歳になってもまだ、これからの自分の進路は、よく解らない。
昨日、電話をかけてきた孫が、大学の入試に小論文があったので、『私のブログ』から選んで書いたとか言っていた。
『何を、どのように書いた』のかは知らぬが、その大学に通ったのでよかったと思っている。
ただ、まだどこに行くのかは決めていないらしい。
私が、全然構わなかったので、そんなものと思っているのかも知れぬが、
息子は孫の進路など一切関心を示さずに任せ切りのようである。
3月中旬に鎌倉に遊びに行くことになっているが、そのころまでにはどこに行くのかぐらいは決めているのだろう。
呑気な事を言っているが、二浪にならなくてよかったと思っているのは本心である。
一番喜んでいるのは、ノンちゃんに違いない。
おめでとうございました。
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