★アメリカで日本のニュースを見ていたら、産経新聞のこんな記事が目に付いた。
『リニア』については環境問題から反対論があるなど聞いたことがあるくらいだったが、ちょっと調べてみた。
要約するとこんな感じである。
◆今秋にはいよいよリニア中央新幹線が着工の予定だ。完成すれば大阪まではわずか1時間強となる。本格的な高速鉄道への導入も、これが世界初となる見通しだ。
だが、着工が近づくにつれ、新聞各紙の論調には懸念と不安ばかりが目につく。
たとえば朝日。「早めにブレーキを」(5月5日付)、「発車前に対話深めよ」(6月26日付)とプロジェクト自体に不信感を隠さない。7月28日付では「これが最良の選択か」の見出しで「そもそも必要なのか」とまで述べている。
毎日も5月12日付で「このまま突っ走るのか」と書き、今月6日付では「本当に進めて大丈夫か」と着工を牽制(けんせい)している。
◆掲げる理由は大きく2つ。1つは環境への懸念だ 国の環境影響評価(アセスメント)を経たとはいえ、メディアとして疑問点は指摘し、万全を期すよう求めるのは当然だろう。
気になるのは、もう1つの指摘である。
朝日は「人口が急速な減少局面」に入り、「東京一極集中と地方の疲弊が問題になっているのに、3大都市圏の合体化が最適の処方箋なのか」と疑う。
◆悲観から夢は描けない。
などとしている。 このような議論は、なかなか難しい。
基本的には国の事業ではなく、JR 東海が独自事業として進めるようである。
★どこで読んだのか忘れてしまったが、環境問題からぜったい反対を述べていた人もいて、それを読んだ時は、確かにそうだなとも思った。
こんな話は、賛否両論があって当然である。
http://blogos.com/article/70231/ このブログは『リニア反対』である。
現実にそんなに時間短縮にはならないと言うのである。
東京ー名古屋を40分でつなぐ「夢の超特急」リニアの計画概要が発表されたが、 本当にリニアは早いのだろうか? 東京駅から歩いて10分の大手町オフィスに勤めるビジネスマンが、 名古屋に14時頃に出張に行く場合の シミュレーションしたら、たいして時間は変わらない結果に。
それでいてリニアは東海道新幹線より3倍もの電力を消費し、 莫大な工事費用をかけて作らなければならない。 バカすぎるリニア新幹線。 この愚かな事業に邁進する理由がまったく理解できない。
といっている。
確かに名古屋までではあまり意味がないのかもしれない。
名古屋まででは意味がないから大阪までと言うが、名古屋まででも5兆円以上、大阪までなら9兆円も掛かると言う。 JR東海単独では大阪まで一挙には資金手当てが?とも言っているようだ。
★こんな難しい判断を、右か左かと私見を言うだけの見識は持ち合わせていないが、
こんなに早くてある程度大量に人を運べるリニアなどは、日本国内ではなく、アメリカや中国などの長距離輸送のほうがより効率的だなと思ったりする。
今、アメリカにいて、毎日のようにハイウエイを走る車の群れなど見ていると、日本よりむしろ海外市場がどう考えるのかと言うことかなと思ったりした。
アメリカの主要都市を結んだら多分トンネルでなくても大丈夫だろうし、環境問題もそんなに大きな問題にはならないだろう。
でも、こんなリニアの開発を国はどのように見ているのだろうか?
こんな問題こそ、JR東海ではなくて、国が旗振りをすればいいのに、と思ったりしている。
日本の市場だけで考えるのなら、『果たして必要か?』と言う意見には『なるほど』と思いたくなるようなところがある。
日本のためになるかどうかではなくて、『世界のためにどうかと考える』そんな態度が必要なのではなかろうか?