★先日、医薬品販売のネット販売が解禁された。
楽天の三木谷社長が、この内容に反対し、訴訟も辞さない、政府委員を辞めるとか言っていた。
「不合理な規制を撤廃するのが安倍政権の考えであるにもかかわらず、それに逆行する規制を法案化するというのは大変残念だ。医薬品のネット販売を規制する、科学的かつ客観的な事実は一切ない。時代錯誤も甚だしいというか、時代に逆行した不合理な法案だ」と述べ、政府の対応を強く批判しました。そのうえで、三木谷社長は、法案が成立すれば、国を相手取ってネット販売を全面解禁するよう求める訴訟を起こす考えを示しました。
さらに、三木谷氏は「国を訴えるという立場を取りながら、政府の重要な役割を担うわけにはいかない」と述べ、政府の産業競争力会議の有識者議員を辞任する意向も明らかにしました。
薬のネット販売を99.8%も解禁しようとしているのに,なぜそんなに怒るのだろうと、思ったのが正直な感想だった。
大西宏さんのブログは『なぜ三木谷社長は怒っているのか?』と題して、いろいろと書いておられる。
その冒頭の部分をちょっとご紹介すると。こんな感じで、怒るのが当たり前だと言う感じの論調なのである。
別に三木谷社長に肩入れをしようとか、代弁しようということではないので最初に断っておきます。
さて、官僚の人たちが仕組みマスコミを通じてまた情報操作しようと感じるのが一部の医薬品販売のネット販売規制に関してです。
劇薬などの医薬品と書けば、あるいはそう誤解する伝え方をすれば、消費者保護の観点、副作用のリスクを避けるためには規制も当然だろうと感じてしまう人もなかにはでてきます。お見事の一言につきます。
自民党の元通産相深谷さんは、約1万1千品目ある市販薬のほとんどをネット販売で認めていて、薬のネット販売を99.8%も解禁しようとしているのに、なにが文句あるのか、という感じで個人攻撃されていますが、三木谷社長の怒っておられることとは、なにかすれ違いを感じます。
スイッチOTCのお薬は、一般で売っても副作用の問題がないかどうかをチェックしようということで3年間は、薬剤師の対面販売を義務付ける仕組みになっています。お店側とすれば、そういった制約があるので、値崩れがなく、付加価値の高いお薬としてうれるメリットもあります。
その他いろいろ、長文なので詳しくは、原文をお読み頂きたいが、
要は、消費者目線ではなく、業界や、医者や、薬剤師などのどちらかと言うと、身内の利益を優先しての対応だと言うことを延々と書かれている。
なるほどと、思っていたら、もう一つ同じ論調のブログを見つけた。
安倍首相の意気込みとは裏腹に、厚労官僚、厚労族議員、それを牛耳る既得権益グループにより、あるべき成長戦略や規制改革が土壇場で葬り去られ、むしろ既得権益グループの悲願が達成されようとしているのが、今の医薬品ネット販売を取り巻く状況だ。
対面販売義務の要指導医薬品(いわゆる28品目)の新設
今回、一般用医薬品とは別の新たな分類として対面販売義務の要指導医薬品というものが新設されようとしている。
28品目に関する専門家の検討会で、これらの医薬品は相対的にリスクが高いので「丁寧かつ慎重な販売」が求められる、と指摘されたところを、「対面販売」が必要という論理に置き換えたわけだ。
ここで問題なのは、「丁寧かつ慎重な販売」を「対面販売」に置き換えるところに合理性がないことだ。要指導医薬品に分類される医薬品は、もともと一般用医薬品としてネット販売で長らく販売されてきた種類の医薬品であり、その間特に問題があったことは報告されておらず、28品目に関する専門家の検討会では、ネットと対面のどちらが優れているかに関しては結論が出なかった。にもかかわらず、「丁寧かつ慎重な販売」を対面販売だけに限定したのは、「ネットは対面よりも安全性が劣る」という偏見に基づくもの以外の何ものでもない。
このブログも、非常に長文なので関心のおありの方は、リンクした原文をお読み頂きたい。
★このあたりの操作や仕組みへの展開が、官僚の最も得意とする分野で、全てこの調子で骨抜きになったり、既得権益グループにプラスになる方向で、
仕組まれてしまうのである。
有識者が『丁寧かつ慎重な販売』 と言ったのを『対面販売』に摺りかえってしまったので、ネット業界はそんなに信頼性がないのか?
と怒っているようである。
確かに、一般にまだネット業界がそんなに信頼性があるとも思えないが、
双方の言い分を読むと、いろいろあるのだが、果たしてどのようなことになるのだろうか?
★★English Version です。
★NPO The Good Times のホ―ムページです。
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