★『何歳になっても脳は進化する』5回目の出稿です。
この稿で 第1章 今日から脳をもっと上手に使ってみよう!を終わります。
『みんなで渡れば怖くない』脳の妙なクセ という表題になっています。
ここで言われていることも、なかなかムツカシイのですが、人間には『自分の身の安全を守ろう』とする自己保存の本能や、『周りの人や多数派の考えや行動に揃えたがる』という傾向があると言っているのです。
『自分とは異なる意見を言う人が嫌いになる』ということも『統一・一貫性の本能』から『その本能を崩されることに不快感を持つのだ』と言っているのです。
このようなことに捉われずに『冷静に判断して』物事には多様な意見があるモノだと冷静に判断できるようになることがいいのは当然なのですが、一般に『群衆心理』と言われるように多くの人はそれに反対できなってしまうと言っているのです。
そんな脳の本能のことをよく理解して『大勢に押し流されないようにする』 ことが大事で、そのためには脳にはそんな本能みたいなものがあることを知って対応すればいいと言っているのです。
個人的に言うと『私は性格的にも、信条的にもこれは大丈夫』のような気がします。 『人と同じことはしたくない』という『差別化』の生き方が私の信条なので、あまり『大勢に押し流される』よりはむしろ『その逆はないのか』と思ってしまうことの方が多いような気がします。
ただ、最後の『危機に際して「自分は大丈夫」という「危機の過小評価」』は間違いなく私にもあって、これは『正常化の偏見』と言われているようなのですが、いつもと大きく異なる状況を認識できなくなっているのだと言われています。
東日本大震災の時、津波が押し寄せようとしているのに、渋滞の中クルマで列を作っている人々は『危機に際して「自分は大丈夫」と危険を過小評価いている』のだと言っています。こんな状況になった時、クルマを捨てて逃げることができるかどうか? ちょっと不安ですが、脳の本能を知っておれば、何とか対応できるかも知れませんね。
『こころ』はどこから生まれるのか?というのがテーマですが、『こころ』とは一体何なのか?
『本能』が『こころ』を生んでいる と書かれていますが、『本能とは』「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」ということですから、脳の理解力や思考力を引き出すには、情報に対して『好きだ』『興味がある』というプラスのレッテルを貼ることが必須で、強い探求心や好奇心を生むことが出来なければ情報にプラスのレッテルを貼ることはできません。
まずは何事にも興味を持つことが大切で、それが本能を磨くことに繋がるのです。また強い「向上心」やバランスのよい「自尊心」を持つことが脳の機能を高めると言えます。
●自分が何かやり遂げようという思いを持っているか?
●保身に走り自分の立場ばかりを守ろうとしていないか?
●自分と異なる考えを受け入れるよう意識しているか?
人間の能力は総合的に高まるものであり、脳機能が優れている人は、同時にすばらしい本能や優れたこころも持っているものだ』と言っています。
★第1章の最後は、『年を重ねても進化する脳』をつくるための具体的な『アドバイス』が書かれています。
それは「ものごとを深く理解し思考を深めるには、最初に興味・関心を持たなくてはダメだ」
社会との関わりが減り、いろいろなことをやり尽くしたような気になると、それだけで脳の機能はしっかり働かなくなってしまいます。
「年だから」「どうせ・・・」というのは、自己保存の本能の過剰反応です。
これを意識的にコントロールしなければ、やはり脳の力は発揮できなくなります。
ということでこの第1章は終わっています。
私自身は『今まで通りの生き方』で『何歳になっても脳は進化する』ということに繋がるように思えました。
『ネアカ』に『太平楽』に『好奇心を持って』生きていけば、脳は進化しないまでも、何とかその能力を保てるような気がしてきました。