★スポーツの世界で言われること、それは『フェアプレーの精神』だが、昨今の日本のスポーツ界の出来事を見ていると『これがスポーツなのか?』と思われることが多すぎるのである。
日大アメフト部の問題は、大問題となって一応の結論は出たのだが、未だに田中英壽理事長は公の席での発言はなくて構造的な対策には程遠いと思われる。
レスリング協会で発覚した栄和人前強化本部長による選手らへのパワーハラスメントでも、組織の機能不全が明らかになった。
朝日の社説では、
『共通するのは、強力なトップの下で、旧態依然の上意下達がまかり通る体質だ。選手の意識や感覚は変わっているのに、現場の声を吸い上げることができない。そんな風通しの悪さは、果たしてここに挙げた三つの組織だけの問題だろうか。一連の事態を機に、スポーツ界は自らの足元を確認し直すべきだ。所管する文部科学省、スポーツ庁、内閣府なども、危機感をもって臨んでもらいたい。』
と指摘されているのだが、今回はまたアマチュアボクシング界でまた同じような事件が発生した。
この山根明会長が一番悪質であることは間違いないのだが、この数日どこのテレビも一様に取り上げていて、どのチャンネルを回しても、この顔が現われるのである。
★然しよく考えてみると、みんな事実が出てからの『後追い』でどのテレビ局も、マスコミも同じような報道内容ばかりなのである。
各新聞社もテレビ局も、それぞれ専門の記者がいて日ごろ取材をしているのだから、昨今取り上げられてきた問題が起きるまでは、『ホントに解っていなかったのだろうか?』
どの問題ももう何年の続いている構造的な体質問題で、よく解っていたはずなのに『自ら取り上げよう』とはしなかったとしか思えないのである。
『所管する文部科学省、スポーツ庁、内閣府なども、危機感をもって臨んでもらいたい』という朝日新聞も、文部科学省やスポーツ庁に『危機感を持て』という以前に朝日新聞自らの態度に『危機感を持って欲しい』と思うのである。
何か『日本のジャーナリズム』自体が、本来の機能を失ってしまって、一様に「後追いの報道」になってしまっているのは、『今のジャーナリズム界に正義感が欠けてしまっている』ように思えてならないのである。
これでは全く『真相を追っかけて世の中をただす』のではなくて、何かが起これば『評論する』後追いの評論家に成り下がってしまっているとしか言えないのである。
それにしてもこのお二人は何となく風貌までがよく似ている。
お二人には「組織の長」をおやりになる資格はないと思うし、即刻『辞任』をされない限り『問題の解決』にはならないのだろう。
★スポーツの世界では、高校野球夏の大会が今年は『100回の記念大会』である。
朝日新聞の主宰大会だが、このような問題点の指摘もある。
何度か個人的に指摘したが、基本的に地域を代表する高校野球の大会なのに、ここでも指摘されているように『他県からの選手を集めた野球学校の大会』になってしまっているのが現実なのである。
日本の野球のレベルをアップするために、そんな強豪チームの大会があってもいいのだが、それは『本来の高校野球大会』とはちょっと違っていると思う。
★ 日本のスポーツ界もこの機会に大きな改革をすべき時期に来ているように思えてならない。
特に大学・高校でのスポーツ活動とそのスポーツの優秀選手を育てる活動そのものに、今のままでは限界が来ているように思えてならないのである。
その点、システムの国アメリカの若い世代の『スポーツ育成システム』は現実的で見習う点がいっぱいあるように思うのである。