★昨日の午後は、日大アメフトの『宮川泰介くんの記者会見』を約1時間観ていた。
会場は満席の状況で、この問題に対する関心の高さがうかがえた。
どのような記事になり、どのような評価になるのかは解らないが、少なくともこの会見で彼が語ったことには『嘘がない』ということだけは、この番組を見た人も、取材記者たちも感じたに違いない。
警察に被害届が提出されているというから、『宮川泰介くん』はその『加害者の当人』であることは間違いないのだが、そうせざるを得なかった事情や、それを何度も指示した内田正人監督が一番悪いというか、日本のスポーツ界の『チームの勝利最優先』の体質・構造が今回は行き過ぎた形での指示になり、その犠牲者に『宮川泰介くん』がなってしまったと感じた人が殆どだと思う。
この会見を聞いていても、最悪の人は内田正人監督でその指示も内田監督から出たものだが、それをフォローした井上コーチも、実行加害者となった『宮川泰介くん』も、ある意味日本の運動部の構造・体質の犠牲者であったというのが、この事件の本質なのだろう。
何かやくざの世界というか、暴力団の親分・若いもん頭・子分・手先と同じような組織・構造が『日本大学アメフト部』にあるのではないかと思ったりした。
大親分・内田正人には誰も逆らえないし、言われるままに行動しなければならない、どうしようもない世界なのである。
現実にはどのような進行になるのだろうか?
今20歳という宮川泰介くん、現在も日本代表にも呼ばれている日本を代表する優秀選手なのである。
今回一躍有名になって既に、こんな詳しいブログがアップされている。 https://wolf-log.com/archives/12121#i-2
それによると、高校時代からアメフトをやっていたようで、今回の件でアメフトを辞めると言っているが本当に残念である。
そんな若い人のこれからの人生を狂わすことになるかも知れない原因を作ったのが、内田正人監督なのである。
『秋の甲子園ボールで関学に勝つために、相手のQBを潰してこい』という作戦はどう考えても許されるものではない。
★私にはたまたまアメリカに『宮川泰介くんと同世代』の孫が二人いてサッカーをやっているのだが、アメリカのスポーツ選手の育て方は、日本とは全く違っていて、大学のトップレベルの運動部でも、勿論チームの勝利も目指すのだが、それ以上に『個人を育てる』というシステムが完全に出来上がっているのである。
大学のサッカー部に入部する方法は推薦入学だけで、個人が希望しても入部できないし、部員は20人ちょっとで構成されているのである。そして、大学サッカーのルールそのものが、特別ルールでバスケットのように選手の出し入れ自由なのである。例えば前半に3-0などのスコアになると、どんどん控えの選手が出てきて3-1になったりするとまたそれに見合った選手が出てくるなど、選手が試合を経験でき易いシステムになっているのである。
そして高校生の年代の選手たちは、全米にUS Soccer Developm't Academy http://www.ussoccerda.com/home.php という組織があって、そこに属したトップレベルの選手だけが大学チームへの推薦入学や、プロへの道が開かれているし、大学チームからもプロを目指すのが普通になっているし、『プロを目指せる』ような育て方がなされているのである。
『試合に出さない』などは怪我でもしない限り基本的に考えられないし、日本の強豪チームのように部員の半分は応援団のようなシステムとは全く異なるのである。
日本の学生スポーツのシステムも、もう少し『チーム最優先』から『個人の育成への視点』に移していってもいいのではなかろうか?
一夜明けて、今朝のニュースからの抜粋である。