★『ある冬の日の午後』
昼から日本酒を飲んで、いい気持ちで『わが心の美空ひばり』というBSのテレビを観ながらいろんなことを考えながら過ごしていいる。 こんな半日は珍しい。
なぜ、こんなことになったのか?
昼食の準備をしようと冷蔵庫を開けたら、『ナマコ』を買ってたのを忘れてて、『ナマコ』を食うことにした。
『ナマコ』は大好物である。
『ナマコ』を食うなら、ひや酒で『ナマコ』を肴に飲んで、あとは鍋焼きうどんにした。うどんも旨かったが、やはり『ナマコ』がよかった。
★なぜ、『ナマコ』みたいなものが好きなのか?
食いものは、すべて素材の味がいいものがいい。
昨今の手の込んだレシピのモノは、旨いのかも知れぬがあまり興味がない。
戦後の食糧難の時代に育っているから『好き嫌い』は一切ないのだが、好きなものを並べてみると『卵、バター、のり』などが好きだし、魚も刺身がいいし、肉もステーキがいいなど、素材そのものの味が一番だと思っている。そういう意味では、果物もいい。
父が『このわた』が好きで、しょっちゅう子供の頃の食卓に並んだので、その外側の『ナマコ』が好きになったのかも知れない。
『このわた』は今は高価で既に取りだされた外側の『ナマコ』だけが売られているのだが、昔の明石の魚の棚の『ナマコ』にはちゃんと『このわた』も入っていたのである。
★いまは、家内が入院中で『独り暮らし』だから、好きなモノを好きなように食っている。
バターもトーストに塗るのではなく、バターを切って食ってるし、キャベツも葉をそのままバリバリと食っている。『うどん』も、どちらかと言えば『そば』より旨いような気がして、よく食っている。
最近は、だし醤油に味の素を入れて、肉でも、鶏でも、魚でも入れて、野菜を刻んで鍋焼きにしたら、簡単に結構『いいだし』が出るのである。
最近は土林水庵のうどんを食う機会が多いのだが、先日初めて会ったおばさんが、土林水庵のうどんそのものが『最高にいい』と仰るのである。そういえば『太い』し『腰がある』ような気がする。そのおばさんよほど気に入ったのか『店に行ったらうどんの玉、売ってくれますか?』などと言っていた。
そう言えば『うどんの玉』を買ってくるのはいいかも知れない。冷凍にしておけばいいのである。いまも冷凍のうどんを戻して食っているのだから、スーパーのモノよりは土林水庵のほうがいいに決まっている。
だしは、素人でも結構ウマくできる自信ありである。『素材の旨み』が出るような素材を選べばそれでいい。
★気分よくなって、テレビをつけたら、『わが心の美空ひばり』をやっていた。
昭和の歌姫と言われて、いまは女王という存在だが、戦後突如現れた人気歌手笠置シヅ子の『東京ブギウギ』を歌って世に出た天才少女美空ひばりの時代からよく知っている。私がまだ中学生から高校生の頃のことである。そんな美空ひばりを知ってる人は、もう少ないだろう。
ラジオはともかく、そんなテレビは、喫茶店に行かねば見れなかった時代なのである
ちょっとだけ動画に撮ってみたが、やはり一味違うレベルかなと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=m0iui-p9LVg
82年生きてきたが、私はやはり昭和とともに生きたのかなと思う。
特にこんな番組を好んで観るわけでもないのだが、ちょっと酔ったいい気分で観るには最高であった。
いまも未だやっていて「悲しい酒」を歌っている。 これは素晴らしいなと思う。
★そんな昭和の感慨に慕っていたら、突如『万田酵素』の広告が入って、現実の世界に戻ってしまった。
私の万田酵素とのお付き合いは人間のほうではなくて、『バラの肥料』として万田酵素のお世話になっている。
庭のバラを思いだし、もう一度蔓バラの整枝と木バラの粗い剪定をし、同時に冬の肥料も施したのである。
2月5日ごろに最終の冬剪定をするのだが、ぼちぼちとやっておかないと、結構大変なのである。最終の剪定は今の枝の半分ぐらいに、長さも枝数もしなくてはならないのである。
もう20日ほど先のことになった。
もう酔いも覚めたが、なかなかいい早春の午後だった。