★昨日の朝、BS朝日であった田原総一朗のインタビュー番組
『橋下大阪市長に問う! 維新の全貌』を約1時間聞いていた。
その内容と感想である。
まず番組を聞いての(見てのと言うよりは聞いてのと言う方がいいのかも)感想は、
● むちゃオモシロかった。
● 自分の考えをはっきり持っている。何を聞いてもちゃんと応える。決して逃げたり弁解などしない。ちゃんとまともに応える。
● 役割分担、仕組みの構造、など発想のベースがシステマチックである。ここが一番共感出来る。
● 世の中で言われている、具体的な問題、それは大きそうに見えても、ホントはそんなに大きなことではない。
● そんな具体論は、専門家や官僚などのプロが考えたらいい。リーダーは、政治家は未来の大きな方向を示すべきだ。
● 難しいことを言っているのに、難しい顔ではなくて『笑顔』で語るのがいい。
などなど、どんな話をどんな風に話したのか。 私自身のために纏めてみたい。
★石原さんについて
石原さんについては、非常に尊敬している。
石原さんと組むか組まないのかということについては、『私は大阪市役所の所長ですから・・』とこの一番聞きたい話だけは笑って答えなかった。
『組む組まない』と言う世間の常識とはちょっとちがっているのでは・・・
石原慎太郎が『国の形を考えている』ことに共感を覚えているようである。
今の政治家たちはみんな本気で『国の形』など考えていない。『道州制』などについても口では言うが本気で考えていない。
消費税には反対なのではなくて、少子高齢化の人口問題が現実の中で、
消費税を年金などの社会保障に充てるという『単純発想』に反対で、
国の形を変えて、消費税は地方のために地方税とする方向、それは道州制、地方分権の方向だということのようである。
年金対策はまた別に答えが用意されている。
★憲法改正について
今の『憲法改正論議』は、学者レベルの憲法論議で、
論じることは出来ても『変えることが出来ない』今の状況をを変えない限り、『憲法論議』など幾らやっても無駄である。
『憲法改正の中身』などよりも、『憲法を変えるのか変えないのか』それだけを国民に問えばいい。
そんな率直な判断を国民に求めて、『変える方向』と言うことになれば、中味の検討はそれからでいい。
憲法の中味については、石原さんとはいろいろ話したそうだが、
『首相公選制』や『憲法改正』の話はそのベースにある『憲法を変えるのか、変えないのか』
それを決めないうちに幾らやってみても『無駄』である。
確かにそうかもしれない。私自身でも憲法の中身など論ずることが出来るほど知識などはないが、憲法を変えるべきかどうか?3分の2を2分の1にしようと言うのであれば、賛否を確りと言うことはできる。
★公務員改革について
公務員を『身分から職業』にしようと橋下さんは言っている。
行政組織が動かない限り、政治家など仕事は出来ない。
今は政治と行政が断絶してしまっていて今の仕組みでは、行政は動かない。
政治家が行政を動かすためには?それは『人事権』だけである。
組合に応援してもらっている今の民主党では、公務員改革など出来っこない。
公務員、官僚、行政組織の優秀さを基本的に認めている。
ちゃんと使えば、ちゃんと考え、ちゃんとした具体案を創り上げる能力があると思っている。
然し、今の仕組みでは、行政は動かない。
★教育問題
今までの教育問題は、『責任の所在』が明確でないことが一番問題である。
今回は『首長が責任を持つ』と言うことは、首長を選ぶ『有権者が教育』に責任を持つということである。
『首長が変わるたびに教育がコロコロ変わる』などと言う批判は当たっていない。
『君が代斉唱』問題などは、先生に『ルールを守って下さいよ』と言っているだけである。
同時に、国歌と言うモノに対する世界の常識を生徒に教えて欲しいと思う。
読売新聞の渡邊恒雄さんが『ヒットラー』のような独裁者などと言ったたことに対しては、
『時代背景が違う』 『議会のチェックがある』 『4年の任期がある』など置かれた立場が違う。
『選挙』は『ある意味』、大きな方向性を、権力を創り上げる作業だとも言える。
今の政党には、マニフェストはあっても、大きな方向性、『政党の最高規範』がナイ。
だから『やりません』と言っていた消費税をやったりする。
★『道州制』で、なにが変わるのか?
道州制は、『装置、システム』なのだから、『装置、システム』を新しくしただけではなにも変わらない。
ポンコツの車を新しい車に乗り越えたようなものである。
それを運転する人が、上手に使えば、ポンコツの車では出来なかったことが『出来る』ようになる。
道州制をどのように使うかは、『首長の責任』である。
『滋賀県や兵庫県の知事が道州制反対だが』と言う問いかけには、『だから選挙』なのだと。
今までの選挙で『国の方向性』を問うた選挙は小泉純一郎さんの郵政選挙だけだった。
選挙とは、『国の方向性』を変えることの出来るツールである。
福井県の原発再開問題も、国がやると言ったら反対しても具体的に止める手立てはない。
然し、そんな判断をする民主党に対しては、次の選挙でそれを『争点』して戦うことにする。
そうすることで、若し国民の意向がそうならば、その方向に国の方向は変わるはずである。
また、『道州制』は、国と地方の役割分担で、結果的に『国を強くする』
今は、国がやらなくてもいい『地方のこと』をいろいろ国がやるので、結果的に国がやるべきことが確りとやれていない。
★普天間問題について
基本的に先の方向について国が確りと責任を持つこと、
具体的には『沖縄の負担を軽減する』=『本土がいろんな意味で引き受ける』と言うことである。
鳩山内閣時代『関空が引き受ける』などの話があったが、あの時点伊丹空港廃止などの問題もあって、関空構想の中で考えられた。当時問題であった伊丹空港問題はその後解決して現在は新しい会社が出来て動き出したから、あの時点の『関空で引き受ける』といった形は、今では無理である。
ただちゃんとした申し出があれば、きっちりと受け止めてテーブルに乗る。
伊丹空港跡地などと言う具体的な話は、官僚が考える。尤も知事が反対したら官僚も動かない。
ただ、この問題は今は大阪市役所の所長で、当時のような知事ではないので・・・と言っていた。
★最後に少子高齢化の人口問題から
今の年金問題は、その基本システムが
『若い人たち』が『年寄りを支える』と言う形になっている。
これは『少子高齢化』が現実になっている現在、この延長線上で考えること自体に問題があり、解決したりはしない。
『自分の年金は自分で貯める』という仕組みに変更すべきである。
『これには750兆のお金が要る』などと反対する人がいるが、
こんなことこそ、『100年計画』でやればいい。100年でやれば1年『わずか7兆か8兆の負担』なのである。
★維新8策も、『そんな方向性』を示している。
具体的な中身など『考えてくれ』と言えば官僚が考えてくれる。
要は、全て『大きな方向性』を政治家が考え、『時代にあった国の仕組み』を考える時期に来ていると、
大阪市役所の所長が『提言している』のである。
それが『実現できる仕組みの構築』に今取りかかったところである。
それを橋下さん自身が総理になってやろうというような想いは全然持っていないのである。
具体的なことは官僚が、それを動かすのが政治家である。
そのトップがたまたま総理大臣であったり、
動かせそうな人が、『石原慎太郎』であったり『小沢一郎』だと、たまたま思っているだけなのだろう。
ひょっとしたら、総理大臣以下政治家たちも、
『新しくつくる仕組み』に乗って官僚のように具体的に動いて欲しいとでも思っているのではなかろうか?
『当たらずと言えども遠からず』だと、私は思っている。
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