★『男カワサキ今は昔』というこんな記事が出ていた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180919-00010001-newswitch-ind
「男カワサキ」今は昔、川重が狙う新たなライダー
SNSなど使い女性や若者を開拓 川崎重工業はITを活用した2輪車の顧客開拓に乗り出す。商品カタログ請求などで同社ホームページに登録した顧客データを分析し、興味に合致した情報をメールマガジンで提供する。会員制交流サイト(SNS)でもイベントやレースの情報を適時発信するなど、新たな顧客として若者や女性らの購買意欲の向上につなげる。
『男カワサキ』とは一体『いつ・誰が・どこで言いだしたのだろう?』とは、実はずっと思っていたことである。
私は、カワサキの二輪事業のスタートから関係があったし、最初の担当は広告宣伝課だったので『カワサキの広報』については関心もあったのだが、少なくともカワサキ自らが『男カワサキ』など言ったことは一度もなかったのである。
こんな記事が出たので、『男カワサキとはいつ誰がどこで言いだしたのか?』とGoogle先生に聞いてみたら、同じことを思う人もいて、『君はバイクに乗るだろう』というこんな記事に出会ったのである。
https://youwbike.exblog.jp/12575810/
なかなかちゃんと書かれているので、その中からの抜粋である。
「男・カワサキ」「硬派カワサキ」とカワサキを形容する言葉は、良く言えば男性を強く意識させるものですが、悪くいうと不良をイメージさせます。カワサキのバイクはRS750(通称ZⅡ)以降、暴走族の人気が高く、1979年公開のマッドマックスにより、そのイメージがさらに強くなりました。またカワサキはスクーターブームの際にもスクーターは作らず、客に媚びないというイメージがより一層濃くなったようです。・・・・
確かに1980年代、Z2が出た時代は、ようやく日本にも中大型バイクブームが到来するのだが、同時に『暴走族』も最も華やかだった時代なのである。
その『暴走族=カワサキ』と言っていいほど、カワサキのマッハやZは暴走族に人気だったのである。そしてその時代にカワサキは50ccモペットの生産を中止して、国内4社の中で唯一『中大型スポーツバイク』に専念するメーカーとなったのである。
当時私は業界の会合にもよく出ていたのだが、各社さんから『暴走族対策はカワサキさんですよね』とよく言われたものなのだが、これはその実績からも明らかなのである
1980年代・・・大バイクブームへと発展。・・・・このバイクブームは初心者ライダーや女性ライダーの急激な増加現象を生み、「バイク=硬派な男の乗り物」という図式が一気に崩壊します。・・・・ 他の3メーカーがWGPに参戦し、サーキットテクノロジーをフィードバックし、軽量化にやっきになっていたその中で、カワサキには鉄フレーム、空冷エンジンを頑なに守り続けたイメージが強く(実際は1983年に水冷のニンジャを出しているが、あくまでイメージとして)さらに当時原付を生産せず、大排気量メーカーイメージのカワサキが硬派の筆頭格としてフューチャーされ始めるわけです。
さらに「男カワサキ」を強く後押しする出来事が発生します。
1980年代中盤といえば、それまではマニアの聖域であったZ2が、楠みちはる先生のマンガ『あいつとララバイ』や、・・・「ミスター・バイクBG」などの影響でブームになり始めた頃でもあり、「Z2=硬派=男=カワサキ」のイメージが強烈鮮烈に明確になったのです。
「男カワサキ」の起源は、このあたりにあると思われます。
で、バイク誌をざっと調べてみたんですが「男カワサキ」ってフレーズ、意外と出てこないんです。
でも時間もないので・・・・一部では有名な某誌編集部員AJさんにダメ元で尋ねました。
「そ〜んなのオレにき〜まってるでし〜ょ」というわけで、と、いうことに決定します。
念のため・・・フリーライターのABさんにも聞いてみました。 「男カワサキFXというタイトルはオレが作った」
以上、信じるか信じないかは貴方の自由ですが、やたらと長いだけでたいしてためにならない推測、最後までご精読ありがとうございました。
なるほどと思った。
『男カワサキFX』はなかなかの説得力である。
Z2も、マッハも、人気はあったが、そんなに多くの台数が売れたわけではない。
その点、FXはカワサキ始まって以来のヒット商品で無茶苦茶売れて、それまで国内販社の累損が10億近くもあったのに、このFXの大ヒットで2年で消えてしまったほどの『ヒット商品』だったのである。
イメージとしても『男カワサキFX』と何となく呼ぶにふさわしい外観だったかも知れない。
たまたまだが、Z2の時代も、FX400の時代も私は国内担当だったのだが、
90年代に3度目の国内担当をした時の主力機種はZEPHYRだったし、熱烈な『男カワサキ』などに拘っていてはとても目標の7万台など売れないと、当時立ち上げたユーザークラブKAZEのネーミングは、Kawasaki Amuzing Zone for Everybody の頭文字で、30年前に『男カワサキ』から『for Everybody』へと『楽しい遊びの世界』へのイメージチェンジを図ろうとしたのである。
たまたま今年は『KAZE30周年』だが、是非このネット時代により徹底したITを駆使した展開を望みたいものだと思っていて、もし本気でやるなら、みんなが『あっと驚くような展開』をして欲しいなと思っているのである。