★先週の日曜日『そこまで言って委員会』で最近の日本の大企業はなぜダメなのか?
と言うテーマで議論していた。
シャープも、東芝も、三菱自動車も、報じられることは次元の低いとても大企業と言えるものではなくて、『ダラシがない』としか言いようがないのである。
これはもう20年以上も前、当時のカワサキオートバイ販売の名称をKMJと改名したころの企業コンセプトである。
『ユーザーの満足が全ての思考の基準です』と胸を張って言いきれる、そんな経営を続けていた。
本当に、このように『言い切れる企業』が、果たして日本に幾つあるのだろうか?
昨今の大企業がダラシガないのは、一言で云えばそのトップに理念がない。経営者がダメなのだと言って間違いない。
企業経営の『思考の基準』が『自社の利益、それも短期的な期間損益』から発想されているのが殆どなのだろう。
東発のごまかしも、三菱自動車も『末端のユーザーの満足』など、全然念頭にはないのである。
『顧客の満足』を『CS』という。
そのCSは、日本では殆どの企業が Customer Satisfaction と言って憚らない。
Customer とは、確かに顧客だが、それは末端の消費者Consumer ではなくて、取引先を意味する顧客なのである。
日本流の業界の利益を、消費者よりも取引先を優先する体質が現れていて、こんな思想がグループの利益を優先する『利権体質』に繋がっているのである。
二輪業界で言うなら、末端のオートバイ愛好者よりは、販売店の満足を先に思ってしまうのである。
経営戦略の思考が『販売店』からスタートしてしまうのである。
20年前、私が担当した当時の、『KMJ』には『CS推進部』という職制があったのだが、そのCは間違いなく『Consumer』だったのである。
当時の事業部そのものの名称が CP 事業本部 (Consumer Produtct)だったのである。
当時のKMJの『組織・機能図』は、こんな形で、確かに販売会社ではあったが、その活動は当時ARK と称されていた販売店への活動よりは、ユーザー・仲間・社会を 視野に入れた分野『遊びやこころの満足』に注力していたし、目指す企業像は、『好感企業』社会から好感されるグッド・カンパニーを目指していたのである。
遊んでいたら『自然に売れる』そんな仕組みが出来上がりつつあったのだが、どうも日本人は『汗して頑張る』単純スタイルが好きなものだから、その後は『汗して頑張る』昔のスタイルに戻ってしまったようである。
先日、他界された当時の社長の高橋鐵郎さんのインタビューの記事を再掲する。
経営者はこんな理念を言いきれる、サラリーマン経営者ではないプロの経営者であって欲しいと願っているのである。
トップは確りとした『企業コンセプト』『経営理念』を持つ経営のプロでなければならない。
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